No.05 宝石の煌き / Splendor

2014年上半期話題の頭脳戦ゲーム。「ドーモ、キラメキ=サン。ホーセキスレイヤーです」

作者Marc Andre
マーク・アンドレ
人数2-4人
プレイ回数・人数2回/4人
時間45〜60分
種別カードゲーム
ポイント【2人OK】
ゲーム難度(5段階)2
評価(10点満点)5


東京近郊では休日になると、ゲーム会というのがいくつも開催されます。
参加者がめいめいゲームを持ち寄って、みんなで色んなボードゲームを日がな遊ぼう
というもので、私も隔週ぐらいで2、3のゲーム会にお邪魔してます。

さて、そんなゲーム会で最近よく持ち込まれるのがこちら。
2ヶ月ぐらい前に発売された新しい作品ということです。

最初箱を見て、このおっさんのあまりの怪しさに

「これ忍者じゃね?『忍/殺』のメンポつけたら完全にニンジャスレイヤーと一致じゃね?」

というファーストインプレッション。
きっと忍法を駆使して宝石を奪い合うゲームにちがいないと間違った期待を抱きつつ、遊んでみたのでした。

ルール

えっと、その前に断っておきますと、
私はこれゲーム会で2回ほど遊ばせてもらっただけで持ってないので
用語が説明書と違うかもしれませんが、見逃してください。

■目的

宝石を集め、土地に換え、忍者貴族の称賛と名誉を勝ち得ていくゲームです。
土地カードや貴族カードを集めて、名誉点をより多く集めることを目指します。
誰かの名誉点が15点に達したら、スタートプレイヤーの前の人まで最後の手番を行い
一番名誉点が高い人が勝利します。

■準備

とりあえず、初期配置はこんな感じになります。

左から、貴族カード、宝石と黄金チップ、土地カードです。
宝石チップは黒、白、青、緑、赤の5種類あり、一番手前が黄金です。
土地カードはレベルが3段階あり、下からレベル1〜レベル3です。各々山にし、4枚ずつ並べます。


宝石チップ5種と黄金チップは各10枚あり、種類別の山にします。

これが宝石チップ。手の平サイズでなかなかいい重さです。
これを巡って決死的カラテバトルが展開されます。


次に土地カード。

左上が、取得したときにもらえる名誉点です。これを15点集めることを目指します。
左下は、取得に必要なコスト(宝石チップ)の枚数を表しています。
このカードの場合、白3枚、青5枚、緑3枚、黒3枚必要ということです。

右上の宝石は、取得したこの土地から産出する宝石(写真は赤)です。
一度このカードを手に入れたら、この宝石もチップ代わりに使えるようになります。
しかも何回でも使えるので、宝石よりお得です。

土地カードはレベルが3段階ありますが、取得コストや名誉点が異なる以外の差はありません。

レベル1には、こういう勝利点のないカードも多くあります。
点はなくても宝石にはなるので、まずはレベル1を取って宝石カードを貯めて貯めて、
そこからレベル2や3の土地カードを取っていく、という戦略になるかな。


最後に貴族カードを、5枚ランダムに選んで並べます。1回のゲームで使うのは5枚だけです。
各貴族カードの右上にも、もらえる名誉点が記されています。

斜めから撮ったせいで細長くなってますが、四角いカードです。
左下に書かれた色の土地カードを取得すると、早い者勝ちで貴族カードが得られます。
(宝石ではなく、土地です)
このカードの場合、赤い宝石の土地4枚、緑の宝石の土地4枚を最初に集めたプレイヤーが名誉点3点をもらえます。

■手番

手番では、3つのニンポーアクションから1つを選択します。

(1) 場の宝石を3種類各1枚ずつ取るか、1種類2枚を取る。
(2) 宝石を支払い、場の土地カードを取る。
(3) 場の土地カードを、自分の手札として予約する。このとき、黄金が1個もらえる。

順にいきましょう。

■1.宝石を取る

これはそのままで、場の宝石5種類の中から
<A>3種類各1枚ずつ取る
<B>1種類2枚を取る
のいずれかが選べます。

各種10個しかないので、早い者勝ちです。
※黄金を取ることはできません。

ただし<B>は、その宝石が場に4枚以上残っていないとできません
(希少な宝石は独占できない、ということですね)
また、宝石は合計10個までしか手元に持てません。超えたら、10個になるまで場に戻します。

手に入れた宝石は、全員に見えるよう手元に置いておき、
次の土地カードを取得するのに使います。

■2.土地カードを取る

宝石が手元に貯まってきたら、それを支払って「Wasshoi!!」と叫び、土地カードをゲット!いや「Wasshoi!!」は別にいいんですけど。
(支払った宝石は場に戻します)

一度手に入れた土地カードは、前述のとおり宝石の代わりとして何度でも使えて、なくなりません。
つまり、

こんな感じで宝石を持っていれば、コストが「緑3」とか「白2青2」とかのカードは
ただで取れるようになります。
「緑5白5」の土地だったら、宝石チップを緑2枚、白3枚集めるだけで取れる、ということです。

レベル3の、合計コストが10を超えるような(宝石だけでは取れない)土地でも、
カードを貯めていくことで手が届くようになってるんですね。
カードを取ったら、対応するレベルの山札から新しいカードを1枚補充します。

■3.土地カードを予約し、黄金を1個もらう

場にどうしてもほしいカードがある場合、それを1枚予約し、自分の手札にできます。
このカードはまだ土地にならず、後でコストを支払わないと土地になりませんが
他の人は取ることができなくなります。

予約は最大3枚までできます。また、山札の一番上から予約することもできます。
そして予約すると、一緒に黄金チップを1枚もらえます
これは何色の宝石の代わりとしても使え、結構便利なので
チャンスだと見たら積極的に予約してしまいましょう。

■貴族カードについて

貴族カードは、誰かが所定の土地カードを貯めた瞬間に、もらうことができます。
これは手番を消費しません。


これを繰り返して、誰かの得点が15点になったら、終了の合図です。
全員が同じ数だけ手番を行うように、スタートプレイヤーの前まで回して、終了します。
自分が15点に達したら、周りのプレイヤーに「ハイクを詠め!」と宣言してもうええっちゅーの。

遊んでみた

いざやってみると、最初は宝石を「3枚」「じゃあこっちも3枚」とポンポン取っていくんですが
狙ってたカードを前の人に「じゃあ予約します」と取られたりして
うぎゃー!ってなります。

じゃあ人とかぶらないカードはどれだ、とか結構頭を使う。
しかも土地カードが徐々に貯まっていくので、相手が取りたい宝石も
見ながらプレイしないといけません。悩む悩む。
口数は自然と少なくなっていき、じりじりしたプレイが展開されます。

当然、取りやすいレベル1のカードからなくなっていくわけで、後半にはこんな感じに。

4人プレイの様子。下段のレベル1の山札はもう切れてしまいました。
レベル2、3は意外と取れなくて、ここからどうするか考えどころです。

さてこれからが勝負だと思ってたら実際は横の人にあっという間に貴族カードを独占されてなす術なく終わったんですけどね。ナムサン!

感想

うーん。

つまらなくはない。

つまらなくはないけど、じゃあ面白かったかって言われると正直微妙

先に良い点を言うと、宝石を集めたり、土地カードを集めて生産力を高めたりっていうのは
やっぱり楽しいんですよ。集めて増やす、という喜びは確かにある。
宝石チップも小さい紙製じゃなく、しっかりした重さがあるので
遊んでる充実感を高めるのに一役買っています。

じゃあ、何が好きじゃなかったかっていうと。

2回しかやってませんが、2回ともまずはレベル1の安い宝石を集めて集めて
そこからレベル2や3を狙う、という流れだったので、ほとんど手は自動的に決まるんですよね。
そのせいか、プレイ感がすごく地味というか、淡々としてます。


で、カードの宝石は1個ずつしか貯まっていかなくて、
それまでの積み重ねで取れる取れないが決まるせいで
一度取り方に失敗してしまうと逆転が難しい。
次の1個を狙う間に、うまく取れた人は次々カードを取っていくので
引き離されたら後半はどうしようもなくなってしまいます。

これが、つらい。
その割に1ゲームの時間は長く、誰かが長考すると平気で60分はかかります
人の手番ですることがないので、20分で終わるならともかく
このゲーム内容で1時間はかかりすぎだと感じます。

そして、レベル2や3を狙いたいと思っても、上のレベルのコストが妙に高くて
なかなか手が届かず、小さい宝石を次々狙うプレイヤーに遅れてしまいます。
自然、レベル1がパーッと山切れを起こし、レベル2や3はほとんど動かないままで
取ろうと思う前に貴族カードがなくなって勝敗が決してしまう。

このカード構成を見ると、レベル1を最初に取り、そこから少しずつレベル2や3に
ビルドアップしていくことを狙ってルールが設計されてると思うし、それを期待するんですよ。
でも、実際はそうならない。
高いカードはほとんど回らず、低いカードの取り合いにゲームが終始する。
実際の遊び方が、意図されてるゲームの遊び方になってないんじゃないか?
という疑問をもちました。

ほかの人に話を聞くと、レベル3からいきなり取っても勝ちを狙えるらしいんですけど
私がプレイした時は、レベル3のコストが全部10超えてて、最初からは絶対取れなかった。
そして、4人プレイだとどのカードが取れるかは手番の巡りで決まる面が強く
巡りが悪いとどうにもならない。
(もしかしたら、2人か3人で遊ぶ方がいいのかもしれません)

カードの巡り運が強い。
期待してる拡大再生産にならない。
逆転も難しい。
そのわりに長い。

遊ばせてもらって申し訳ないし、私が下手だから言うだけかもしれませんが
正直、これはちょっとしんどい、ノットフォーミーだと思いました。


と、散々に書いてしまいましたが、周囲での評判は結構良いです。
2014年のドイツゲーム大賞(Spiel des Jahres)候補じゃないか、なんて
声も聞こえてくるぐらいです。
ドイツゲーム大賞は、ドイツで最も権威あるボードゲームの賞で、30年以上の歴史があります)

何度も遊んでみると、また違う戦略が見えてくるのかもしれませんし、
最近人気のゲームなので、一度は遊んでみる価値があるとは思います。
5000円するのでいきなり買うのは躊躇するものの、気に入ったら買える価格ではありますし。

個人的には、そこまで突っ込んで遊ぶほどの面白さは感じなかったのですが
誘われたら遊びますし、ゲーム大賞にノミネートされたらまたやってみたいな、とは思っています。
あくまで個人の感想ですからね!

<2014/5/19>

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